肝臓では遊離脂肪酸を材料にして中性脂肪が合成され、VLDLとして全身の組織を目指して血液中を移動するようになります。
全身の組織に運ばれた中性脂肪は、遊離脂肪酸に分解されてエネルギーとして利用され、多すぎて余ったユリ脂肪酸は脂肪組織に取り込まれ、ここで再び中性脂肪に合成されて蓄積されます。
蓄積されすぎた状態が肥満です。
肥満すると、分厚くなった脂肪組織から再び遊離脂肪酸が多く放出されるようになります。
すると、この放出ではますます中性脂肪とVLDLの合成が高まります。
こうして、肥満すればするほど、血液中にVLDLがいっそう増えていき、その代謝の過程でますます血中脂質値が高くなるのです。
肥満とは、体に必要以上の脂肪がたまっている状態のことです。
食事でとりいれたエネルギーが、日常の様々な活動で消費されるエネルギーを上回り、その余分なエネルギーが体内で脂肪につくり変えられて体脂肪となり、その体脂肪が過剰に蓄えられた状態です。
ですから、同じ体重でも、柔道やレスリングなどの選手のように筋肉質のタイプの人は筋肉が多く脂肪は少ないので、肥満とはいいません。