流れの中では、流れの速さが速いほど圧力は低く、
遅ければ圧力は高い。
駅のプラットホームに立っていると、
通過する急行電車に引きずり込まれそうな
感じになる。
いったい、どうしてか。
そもそも、物体が動き始めると、空気の粘性
(空気などの流体が流動するとき、各部分が
互いに抵抗し合う性質)が原因となり、
物体の表面近くの空気も、その物体に
張り付いているように一緒に動いていく。
それに引きずられ、物体からある範囲内にある
空気も同じ方向に流れる。
pgh+p+1/2pv2乗=一定
p:流体の密度
g:重力加速度
h:任意の水平面からの高さ
p:流体の静圧
v:流体の速度
急行列車の場合も、電車近くの空気も
ほぼ同じ速度で同じ方向に流れている。
ところが、プラットホームに立っている
体の電車の反対側では、空気が静止していて、
圧力も1気圧のまま。
すると「流れのなかでは、流れの速さが速いほど
圧力は低く、遅いほど圧力は高い」という
ベルヌーイの定理により、電車の通過する側のほうが
流れが速く、圧力が反対側の1気圧より低くなる。
この圧力差が原因となって、引きずり込まれそうに
なるのだ。
重い飛行機が宙にうくのも、同じ理由だ。
翼の上部が下部より空気の流れが速く、
圧力が小さくなり、そこに生ずる圧力差が
揚力となって、いわば宙に吸い込まれるように浮く。
実は、ベルヌーイの定理は、流体学の基本法則のひとつ。
ベルヌーイの定理は、
ダニエル・ベルヌーイによって、1738年に発表された。
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