一定量の気圧の圧力(P)と体積(V)は、
温度が一定ならばたがいに反比例する。
PV=一定
体積と圧力が反比例する「ボイルの法則」
いつも当然のこととして見過ごしている、
しかし改めて不思議に思い出すと、
凄いもんだなと感じざるを得ない現象がある。
車のタイヤもそう。
よくもまあ、2トンも5トンもある車体を、
空気しか入っていないタイヤで支えれるもんだ。
タイヤのチューブには、普通1.8から2Kg/cm2ぐらいの
圧力で空気が詰め込んである。
1気圧はほぼ1Kg/cm2に相当するので、
その2倍の圧力を持たせてあることになる。
だからこそ、人や荷を積んだ車の重みを支えても、
もともとの円形を十分に維持し、
あまり摩擦を増やさずに車を走らせられる。
このように、気体をタイヤのチューブにのような
容れ物に閉じ込めると、必ず一定の強さの
圧力を容れ物の壁に及ぼす。
さて、内部の気体を漏らさぬようにしたまま、
温度を変えずに、容れ物の体積だけを膨張させてみる。
直方体の一辺の長さを、2倍にする。
紙面に対し直角な断面は同じに保ち、
体積を2倍にする。
上下方向に運動している1個の分子は、
そうすると、上下の壁に衝突する回数は1/2に減る。
これは気体が容れ物に加える圧力が半分になったことを意味する。
体積をこのように2倍、3倍・・・・・していくと、
圧力は1/2、1/3・・・・・になっていく。
つまり体積と圧力に積は変わらず反比例する。
これがボイルの法則だ。
もっとも、ロバート・ボイルは
最初からこのように考えて法則を言い出したのではない。
むしろ反対だ。
「トリチェリーの実験」を追試し、
気体の体積と圧力が反比例する関係をみつけ、
そこから気体が分子(原子)あるいは粒子から
成り立っているのではないか、と考えていき、
ボイルは減資(分子)説、粒子の立場を固めた。
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