化学反応の前と後の状態が同じならば、
途中どんな経路をたどっても、
その間に出入りする熱量の総和は一定である。
熱量保存の法則ともいう。
さっそく具体例を追ってみよう。
炭12グラム(1モル)が燃え、完全燃焼して
二酸化炭素ができる際に94.1キロカロリーの
熱が出る。
不完全燃焼して一酸化炭素ができる際には
26.5キロカロリーの熱しか出ない。
ところが一酸化炭素はまだ燃やすことができ、
67.6キロカロリーの熱が出る。
26.5キロカロリーと67.6キロカロリーを足してみると、
94.1キロカロリーになる。
これがヘスの法則の一例にならない。
ヘスの法則はエネルギー保存の法則の
化学反応における応用と、とることができる。
ただしマイヤーがエネルギーの保存の法則を
確率する二年前の1840年、ジェルマン・アンリ・ヘスによって
見出される。
ヘスはスイス生まれで、当時、ロシア帝国の
ペテルスブルクで化学を教えていた。
たとえば炭素が二酸化炭素へ変身する時に
小さな山を越えなければならない。
それに必要なエネルギーを活性化エネルギーという。
東海道で小田原から三島へ行く時、
箱根を越えるには、エネルギーが必要だ。
そんなようなもの。
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